バレンタインという特殊な空間は恋心を揺らすのか
2016/02/09
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2016年は早くも2月に突入し、寒さは一層厳しさを増していますね。
けれど中旬である14日にはホッと心が温まるようなイベントがあります。
言わずもがな、バレンタインデーですね。
イベントとしてはクリスマスとその存在感を二分する重大な日です。
目次
バレンタインにまつわるロマンチックな伝説
バレンタインの起源は古く、ローマ帝国の時代までさかのぼります。
当時ローマでは、2月14日家庭と結婚の神でもある女神ユノの祝日でした。
翌日の15日は、豊年を祈願するお祭りが始まる日だったそうです。
祭りの前日、娘たちは紙に名前を書いた札を桶の中に入れ、翌日、男性たちは 桶から札を1枚引きます。
選ばれた男性と娘は、祭りの間パートナーとして一緒にいることと定められていました。
そしてパートナー同士となった二人の多くはそのまま恋に落ち、結婚することが多かったそうです。
ローマ帝国皇帝は、愛する人を故郷に残した兵士がいると士気が下がるという理由で、ローマでの兵士の婚姻を禁止したそうです。
キリスト教司祭だったバレンタインは秘密に兵士を結婚させたが、捕らえられ、処刑されたとされることとなりました。
処刑の日は、皮肉にもユノの祭日であり、お祭りの前日である2月14日があえて選ばれます。
バレンタインはお祭りに捧げる生贄としまいます。
このためキリスト教徒にとっても、この日は祭日となり、恋人たちの日となりました。
お菓子メーカーの戦略から日本型様式の確立へ
現在まで続くように「女性から男性へ親愛の思いを込めてチョコレートを渡す」という習慣は70年代の後半から定着しました。
日本のバレンタインデーの特徴としては
- 女性から男性へ一歩通行であること
- 贈り物はチョコレートが重視される
- 女性が愛情表現をする千載一遇のチャンス
という点が挙げられます。
長くこの習慣は続き、現代まで受け継がれているわけですが、最初に「贈り物はチョコレートが良いのではないか?」と提案したのは都内の製菓会社だったそうです。(※諸説あります)
始めは大手デパートでもなかなか売り上げが伸びず、日本でこのイベントの定着は難しいとされました。
しかし、小売業者の積極的なマーケティング戦略や、日本の消費社会への以降により、学生を中心に広がりを見せます。
1980年代になると主婦層にまで拡大し、更に日本独自の文化として加速していくことになります。
バレンタインデーはお菓子業界の陰謀という世間の認識とは裏腹に、バレンタインの普及は学生から主婦層へと、一般市民から日本中へ広まっていったのです。
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義理チョコとホワイトデー
さらに日本独自の文化として義理チョコとホワイトデーが登場します。
女性から男性への一方通行的なバレンタインに対して、「男性から女性にプレゼントを贈ろう」という声が挙がり、キャンペーンを起こした所、これが盛況となり、一般的に定着していくこととなりました。
キャンディを贈る、というのが一般的に知られていますが、バレンタインデーのお返しとして「マシュマロデー」を開催したことが
「ホワイトデー」という名称の起源となったとされています。
バレンタインにチョコを消費する習慣が定着すると、「女性から男性への愛の告白」から「お世話になった人へのお礼」という意味を含み始め、これが「義理チョコ」となっていきます。
男性にとっては本命チョコが欲しい反面、義理チョコを期待している人も多いため、今においても一般的となっています。
拡大し続ける市場
日本におけるチョコレートの消費量の実に2割がバレンタイン絡みとされます。
大規模な市場へと変貌を遂げたバレンタインデーは、広がりを見せ、更に進化を続けています。
- 友達同士でチョコを送り合う「友チョコ」
- 自分で買って自分で食べる「自己チョコ」
- 男性から女性へ贈る「逆チョコ」
など、バレンタインを理由にチョコを食べたり、告白をしたりする人が増えました。
これは「親愛なる人へプレゼントを贈る」という意味では立派にその意味を果たしているのではないでしょうか。
テレビや雑誌等でも毎年必ず特集が組まれ、珍しい形や素材のチョコを紹介したりしています。
未だ男性からは否定的な意見もあるようですが、それをものともしない女性たちや、業界のバレンタインに賭ける思いは大きいようですね。
やっぱりバレンタインにチョコを貰いたい
若い男性の間では毎年貰った個数を競い合う恒例行事があり、貰える人から見ればステータスになっている部分もあります。
「母親」や「姉、妹」など家族からのチョコもカウントしてしまうほどに男性にとっては気になるイベントです。
貰えない人も中にはいるわけで、会社でチョコを渡すのを禁止するような企業もあるそうですが、
逆に考えれば男性は「バレンタインに女性からチョコを貰いたい」というのが本音なのでしょう。
「恋人同士の愛の誓いの日」を起源としているバレンタインデーですが、
現代では「親愛なる人へプレゼントを贈る日」と位置付けられています。
貰えないからとひがむ前に、普段の生活態度を見直し、自分が尊敬に値する人物なのか考える必要があるかもしれませんね。
私は毎年、姪っ子からしか貰えません(笑)
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