笑いの完成度ってなに?笑えればそれが正義じゃない?
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R-1グランプリに苦言?
先日行われ、「ハリウッドザコシショウ」の優勝で幕を閉じた2016年の「R-1グランプリ」。
この結果に、一部からは不満の声が挙がっているようなのです。
「エハラマサヒロ」や「マツモトクラブ」の評価が高く、もっと完成度の高いネタが見たかったというものです。
私はこの世論に疑問を抱いてしまいました。
なんだろう、作りこまれた物語が好きなら、映画を見るか、小説を読め、と。
笑いに必要なのは人(ニン)
といったのは博多華丸大吉の大吉先生です。
確かに多くの芸人さん達は私たちの想像を絶するような稽古を積んでいると思います。
テレビで披露するネタでさえ5分間。この5分間の流れを全て記憶しているのですから、ちょっとやそっとでできるネタは少ないと思います。
ただ、博多華丸大吉の優勝した「2014THE-MANZAI」の決勝大会は、非常に退屈なものでした。
演じてる人間が違いますし、ネタももちろん全く異なるものなのですが、後味が同じというか、切り口が同じというか、いまいちドン!と響くコンビが少なかったように感じます。
前評判の高いコンビが集まり、「死のグループ」を勝ち抜いたのは次の年に「M-1グランプリ」で優勝するトレンディエンジェルでした。
下馬評を押しのけ、場違いとも思われたコンビのまさかの最終決戦への出場。
本人たちも想定していなかったのか、2本目のネタはほぼアドリブというとんでもないものでした。
トレンディエンジェルのネタは、あの二人の容姿でしか成り立ちません。
結局は名人芸とも言われた博多華丸大吉が優勝を勝ち取りますが、見る人に一番インパクトを与えたのはトレンディエンジェルでした。
あれは相手が悪かったのです。
次の年に「M-1グランプリ」で優勝することで、「トレンディエンジェル」は笑えると証明してみせました。
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笑わせにいかなくても笑える
そして最近特に話題のオリエンタルラジオ。彼らは武勇伝と言う代名詞を捨て、歌のみで番組に出演するなど笑いの域を超えて活動をしています。
今までとんねるずやダウンタウンが歩んできた道と似ているんですね。
最近ヒットする芸人さんの曲はネタありき。クマムシの「あったかいんだからぁ」や、AMEMIYAの「冷やし中華はじめました」などが例です。
しかしとんねるずやダウンタウンはネタ抜きに曲で売り出していました。
笑いと音楽を完全に切り分け、キャラの立っている有名人が等身大の良い曲を歌う、というヒット曲の法則に従い活動をしていました。
オリエンタルラジオはそのケースともまた違うんです。
まだ若手の域を脱しない彼らだからこその舞台、ネタ番組において、「インパクト」として持ってきたのです。
彼らに曲を売る気があったのかはわかりませんが、カッコいい音楽をオリラジの二人が大真面目にやる、という所になぜか笑いが生まれました。
これを無名の若手がやったとしても、それならライブハウスへ行け、と言われるだけなんですね。
ハリウッドザコシショウが群を抜いていた
ここで今年のR-1グランプリに話題を戻しますが、今年の最終決戦に残った3人はネタの完成度など二の次。
声を張り上げ、動きまくって笑いを取りに行くスタイルでした。
バカバカしいことを、恥を捨て、一心不乱にやり続ける、という所に笑いが生まれていたのではないでしょうか。
その中で群を抜いていたのが「ハリウッドザコシショウ」だったのです。
パン一で出てきて、似てないモノマネをやるなんて、他に誰ができますか。
恐らくやれ、と言われればやれる人もいるのでしょうが、自発的に「俺はこれが面白いと思うからやる」と考え着いたのは彼が最初なのではないでしょうか。
笑ったもん負け
裸で暴れまわるのを「下品」と言う人もいるかもしれません。
しかし今や「裸芸人」という言葉が出来てしまうくらいに世間に浸透しているのです。
それは何故か。お茶の間が求めるからです。
「よくわからないけど、なんか笑える」と、笑ったものの負けです。
私はお笑いが好きですし、マツモトクラブやエハラマサヒロのネタも笑ってみてました。
しかし、腹を抱えて苦しくなるまで笑ったのは「ハリウッドザコシショウ」だけだったと思います。
完成度の高いネタもいいでしょう。私も好きです。
しかし、裸だから、下品だから、宴会芸のようだから、と今年の結果に不満を持つのは何か違うなぁ、と思いました。
ていうか、宴会でもあんなの出来る人いねぇよ(笑)
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