今なお色あせないZARDの魅力。ヒット曲量産の方程式とは
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デビュー25周年を記念したアルバムが好評
今年デビュー25周年を迎えたZARD。
それを記念してリリースされたオールタイムベストアルバムのセールスが好調のようです。
ZARDの歌と歌詞を全て担当していた坂井泉水さんが急逝してからすでに9年という歳月が流れてしまいました。
坂井さんの訃報を知ったのはテレビでしたが、私はしばらく信じられずにいました。
あまりにショックで悲しい気持ちになりました。
90年代半ばの音楽シーンの象徴と言っても過言ではないZARD。
私も大ファンで、シングルが出ればチェックしていましたし、アルバムも買ってかなり聞いていたと思います。
「負けないで」「揺れる想い」などのヒット曲は現代の人でも一度は聞いたことがある名曲です。
後期にはそこまで大きなヒットはなかったものの、コンスタントに作品をリリースし続け、常に私たちに元気や勇気を与えてくれていました。
ZARDの母体である坂井泉水さんが亡くなってから9年。
名曲の数々が今なお愛される理由とはなんなのでしょうか。
売りこみ方が斬新だった
ZARDの特徴のひとつとして、その存在が非常にミステリアスということが挙げられると思います。
一時期、歌っている人とジャケットに写っている人が別人なのでは?という噂もあったくらいです。
もちろんそれは根も葉もない噂に過ぎなかったのですが(笑)
いわゆるPVと呼ばれるものも歌唱シーンは少なく、イメージビデオに近いものでした。
確かに坂井さんはすごく美人ではあるのですが、アイドルやアーティストという括りではなく、ひとつの記号として存在していたのです。
これは単純に「いい曲を届ける」という意味もあったようですが、このミステリアスな雰囲気がZARDの人気に関わっていたことは否めません。
すごく弱くて、でもポジティブで
ミステリアス路線として大黒摩季さんや小松未歩さんも同じ手法でデビューし、人気を獲得します。
この二人も私は大好きでよく聞いていたのですが、ZARDの持つ普遍性にはほんの少しだけ及ばないような気がします。
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ZARDが持つ最大の魅力はその歌詞にあるのではないでしょうか。
最大のヒット曲は「負けないで」ですが、ラブソング全盛の時代にあってこの応援ソングは非常に新鮮でした。
ZARDの曲にももちろんラブソングはあります。
しかしそれはどこか曖昧で、けど誰もが経験したことがあるような、心象風景のような歌詞で描かれるのです。
私が一番好きなのは「突然」なのですが、これは最初FIELD OF VIEWのシングルとして発表されました。
作詞が坂井泉水さん、作曲が織田哲郎さんという超黄金比のコンビです。
後にアルバムでセルフカバーをしています。
この曲の冒頭はサビなのですが、Aメロ最初から坂井泉水節が全開なのです。
「カセットのボリューム上げた 日曜の車は混んでいる」
カセットから時代感は出ちゃってますが(笑)それは仕方ないとして、
よくわからないけど、なんだかすごくイメージしやすい歌詞なんです。
「バックミラーの君を見て 今度こそは意地を張らない」
その後風景を連想させながら、感情をほんの少し差し込みます。
CMでは主にサビが使われるので、Aメロなどの印象はそこまで強くないのかもしれませんが、坂井さんの歌詞はそんな所まで気配りの行き届いた非常に優しい歌詞なのです。
線は少し細くても力強さを感じる声
そして何より坂井さんの歌声がよかったのではないでしょうか。
よく清涼感溢れるという表現をされていましたが、少し頼りなさげで線の細い歌声なのです。
けれど、聞いていると思いをしっかりと込めて、一生懸命歌っていると伝わってきます。
一聴すると抑揚が少なく、若干機械的に聞こえなくもないのですが、サビなどの感情を大きく乗せる部分では非常に力を込めています。
心象風景と、感情で歌い分けていたのかもしれません。
歌唱力という点ではそこまで上のランクではないのですが、歌詞に合わせて歌い分け、一番伝えたい部分をきちんと伝えられるというのは歌手にとって大きなアドバンテージでしょう。
この先もずっと永遠に
坂井泉水さんがZARDとして映っている写真のほとんどはカメラ目線をしてないんですよね。
本当に、どこかの街の、どこにでもありそうな風景を写しているかのようです。
ZARDを回顧する時、私は決まって「永遠」という曲を思い浮かべてしまいます。
時代とマッチし、ヒット曲を連発したというのは大変な偉業ではありますが、その中から深く心に刻み込むことができるのはそんなに多くの人ができることではないと思います。
ZARDの曲は様々な形で、様々な人に今もなお届けられ続けています。
名曲というのは世代を超えて歌い継がれ、永遠を紡いでいくのではないでしょうか。
今回リリースされたベストアルバムは4枚組で、よくあるリリース順ではなく、「早春」「初夏」「盛夏」「秋冬」と季節ごとに分けられたZARDの魅力を余すことなく詰め込んだものとなっています。
ZARDのファンだった方も、これからファンになる方も、「もう一度ZARDと出会える」。
そんなパッケージになっています。
ZARDの歌が永遠でありますように。
ちなみに私はカラオケに行くと必ず「突然」を歌います。
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